聞き手・田中聡子 聞き手・中島鉄郎
4月から成人年齢が18歳に引き下げられた。親の同意なしで契約を結べるなど、できることが増えた一方、新たな責任を負う面もある。「大人」になるって、どういうことだろう?
19歳の成人、早くきちゃったサンタのよう 井手上漠さん
この春、19歳で成人しました。うれしいような、ちょっともったいないような――。もう制度的には成人なのに、「ハタチで成人」の印象が強く、まだ実感がありません。
私は、大人ぶった子どもでした。高2から始めたモデルの仕事では、周りは大人ばかり。「なめられたくない」「対等な関係でいたい」と気負っていました。そのため伝え方や話し方には、とても気を使ってきた。それに、たとえば学校では居眠りしても、怒られて許される。でも仕事では、怒ってくれる人はいなくて、結果だけが求められる厳しさがあります。
一足先に大人の世界に足を踏み入れていたので、同級生より少し大人な面はあり、友人と話が合わない時期もありました。早く大人になりたかったから、あの頃の自分だったら、成人になるのは、すごくうれしかったと思います。
井手上漠さんは、学校で校則を変えることに取り組んだ経験を元に、社会を良い方に変えていくことが大人になった自分の責任と語ります。記事後半では、小説家の花村萬月さんが「致命的な崩壊にも耐える覚悟がある人」こそ真の大人だと説きます。児童文化研究者の村瀬学さんは、法で自分を守れるようになるために「大人への助走」が必要だと訴えます。
ただ、そうやって大人の世界…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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