スパリゾートハワイアンズ(福島県いわき市)で、今春入社したフラガール59期生の6人が7日夜にステージデビューした。養成する常磐音楽舞踊学院に入学し、モダンバレエから基礎を学び練習を重ねてきた。フラガールにあこがれて小学1年からフラを習っていたが、高校生でいったん断念し、それでも奮起して夢をかなえた人もいた。
東日本大震災の津波で自宅を失った同市出身の木村叶羽さん(18)は、各地へ避難した被災者を励ましに全国を巡ったフラガールの姿に心を打たれ、地元のスクールでフラを習い始めた。しかし「寿命の短い職業」だと母親に反対され、高校は進学校に。追い打ちをかけるようにスクールが閉鎖され、フラから遠ざかってしまった。
気分が晴れない時には自宅で曲を流して踊っていた。高校3年で進路を決める時、そんな姿を見ていた母親が今度は背中を押してくれたという。木村さんは「高校でフラをやったという思いがなかったから」、高校生がダンスを競う全国「フラガールズ甲子園」の大会ボランティアとなり、会場の受付係、エキシビションの司会を務めた。
大会実行委員会によると、大会の元出場者のフラガールはいるが、ボランティア出身のフラガールは木村さんが初めてという。木村さんは「フラを身近に感じ直すことができた」と言い、ブランクがある不安も克服して合格した。初舞台後、客席で、応援に駆けつけた家族や友人らに囲まれた木村さんは「支えてくれたみんなに感謝の気持ちでいっぱいです」と話した。
6人は18の演目のうち九つ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル