1964年の地図帳を復刻したい 「佐藤憲四郎さん」探しから始めた

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編集委員・石橋英昭=1964年生まれ

 「佐藤憲四郎さん」やその親族に、心当たりのある方はいませんか――。

 仙台市で古地図や古い絵図の収集・出版を手がけてきた佐藤正実さん(60)が、人探しを続けている。

 わかっているのは、半世紀以上前、仙台に「東北地図出版」という株式会社が存在し、憲四郎さんが代表取締役だったこと。そして、本人の本籍地札幌市だということだ。

 東北地図出版は1964(昭和39)年、仙台市街の精密な地図帳「新産都市 仙台市大鑑」を発行している。きっかけは、佐藤さんが知人を通じて、この地図帳の存在を知ったことだった。

 「大鑑」は、仙台市が64年、国から「新産業都市」に指定され、産業集積地として発展しようとするのを期してつくられた。本格的な測量をし、一軒一軒、商店名や世帯主の名を記してある。当時の宮城県知事や仙台市長が序文を寄せた。

 古地図好きの読者からは、自分が子どもの頃の街の様子も知りたいとのリクエストはよく来ていた。この「大鑑」をなんとか復刻したいと、佐藤さんは考えた。2022年夏のことだ。

 だが、壁があった。

解散していた会社、戸籍の住所も見当たらず  

 日本では没後70年まで著作…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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