JR西日本は3日、赤字のローカル線などについて国や沿線自治体と存廃を話し合う「再構築協議会」の設置を国土交通省に要請した。
協議の対象となるのは広島、岡山両県を通る芸備線の備後庄原―備中神代間だ。存続を願って寄付を募り、広島カープのラッピング列車を走らせてきた住民たちは、危機感を募らせている。
「覚悟してたが、いよいよ存廃論議が始まってしまう……」
住民グループ「芸備線にカープ号を走らす会」の事務局長、住田則雄さん(74)=広島県庄原市=は気をもむ。
JR西日本と沿線自治体との話し合いが始まった2021年、地域ぐるみで芸備線を盛り上げるため、広島カープのマスコットなどがデザインされた真っ赤なラッピング車両を走らせようと会を発足させた。
駅舎やスーパーでたる募金を呼びかけ、通学する高校生らからも寄付が届き、300万円を集めた。その年の11月、カープ号が運行。初日には備後庄原駅で数百人の市民が出迎え、JR西の広島支社長も駆け付けた。
住田さんは「住民の思いが形…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment