新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)拡大防止で、安倍晋三首相が全国の小中高校などに一斉の臨時休校を要請する考えを示したことを受け、福岡市教育委員会は28日、3月2日から春休みに入るまで市立の小中高校や特別支援学校の全225校を休校にすると発表した。3月の授業は新学期に実施する。共働きや1人親世帯に対応するため、放課後児童クラブ「留守家庭子ども会」を午前8時から午後7時(土曜は午後6時)まで開設し、特例措置として事前登録のない児童も受け入れる。
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市教委によると、休校の対象は全ての市立学校で、小学144校▽中学69校▽高校4校▽特別支援学校8校。28日午前に市教委から各校長宛てに通知した。始業式は小中、特別支援学校が4月7日、高校が6日を予定している。
各校とも3月に予定していた授業は、進学した後の新学期に実施する。市立中学に進学する小学6年は、中学で小6の内容を学ぶという。
成績表はこれまでの学習内容で評価する。通知表(修了証)の渡し方は今後通知するという。
共働き世帯などの児童を受け入れる留守家庭子ども会は、小学校は139校に併設。通常は事前登録している児童しか利用できないが、臨時の利用登録も可能で、当日でも登録を受け付けるなど柔軟に対応する。保護者の就労時間などで制限している入会要件も緩和する。
特別支援学校についても、放課後支援事業を休校中も開設する。民間の放課後デイサービスも活用できるように、事業所に朝からの開所協力を要請する。利用料は自己負担が増加しないように対応するという。
修了式は開かないが、卒業式は予定通りの日程で実施する。感染拡大を防止するため、規模や開催時間は短縮する。
高校入試も予定通りの日程で実施する。(福岡市政取材班)
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福岡県は28日午前、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開き、県立の高校や特別支援学校計119校を3月2日から春休みまでの期間、休校にすることを決めた。公立の小中学校や私立学校にも、同様の対応をとるよう各市町村教育委員会や学校法人に要請する。
また、卒業式や3月10日に予定されている公立高校一般入試については「感染予防に最大限配慮の上、実施する」としている。
対策本部長の小川洋知事は「関係機関と連携し、児童、生徒や保護者の不安を解消しながら感染拡大防止に全力を挙げていきたい」と述べた。
北九州市も3月2~24日の休校を決定。2~6日までは、親が不在などの小学校低学年の児童を対象に、午前8時半~同11時半まで学校で預かる。
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