2歳の息子がおぼれかけ…実際に死亡事故も プールで子どもどう守る

 富山県高岡市のプールで4月、水泳教室に参加していた5歳の男児が沈んでいるのが見つかり、その後死亡が確認された。十分管理されているように感じるプールでも事故は起きる。SNSで情報交換して取材する「#ニュース4U」には、プールで事故につながりかねない経験をした人から様々なエピソードが寄せられた。どうすればプールでの事故を防げるのか。

 奈良県の女性(36)は、息子(4)が通っているスイミングスクールに不信感を募らせている。

 プールに子どもだけを残して担当コーチがいなくなることがある。その間、別のクラスのコーチは自分のクラスの指導に手いっぱい。同じスクールの他の店舗では、子どもが溺れていることにコーチが気づかず、観覧席の親が先に気づいたこともあったらしい。

 息子も2歳のとき、すぐに助けてもらったが溺れかけたことがあった。「事故につながる前にどうにかすることはできないのでしょうか。今、普通に通えているのは運が良いだけなのかも……」

 警察庁の統計によると、2017~21年に水難事故で死亡・行方不明となったのは3532人で、うちプールでの事故は16人。この中に、中学生までの子どもは4人含まれている。

 多くは海や川で発生しているが、十分管理されているように感じられるプールでも事故は起きる。

 大阪大学大学院人間科学研究科で特任研究員として子どもの事故予防活動に取り組む岡真裕美さんは「子どもは自分のまわりしか見えておらず、未経験の危険を予知することは難しい。子どもを見守る大人は過去の事故事例を知り、自分の目の前でも起こりうると思ってもらわなければいけない」と指摘する。

 別の専門家は、大人は子どもから目を離さないことや、子どもには監視員の視界の範囲内で活動してもらうようにすること、カリキュラムとして学ぶ時以外は飛び込みや潜水はしないように促すことなどを呼びかけている。(石田貴子、山根久美子)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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