人口約5万4千人の滋賀県湖南市に、市立図書館が二つある。直線距離は2・5キロ。もともと別の町立の図書館で、2町が合併して市になった後も残った。市は高齢化と人口減少を見据え、一つを廃止しようとしたが――。
市内にある石部(いしべ)図書館(石部文化総合センター内、1990年開館)と甲西(こうせい)図書館(89年開館)。それぞれ旧石部町、旧甲西町のときにできた。
市は8月、石部地区で118人が参加するタウンミーティングを開き、図書館廃止の方針について説明した。
2022年度、開館1日あたり石部図書館で66人、甲西図書館で177人が本を借りた。石部図書館を廃止しても、3千冊が積める移動図書館があると主張した。
だが、住民からは反対の声が相次いだ。
「高齢者が石部から甲西まで歩いていけるのか」
「移動図書館は冊数が少ないので、私の希望の本が探せるとは思えない」
一方を廃止する議案は全会一致で否決
市議会9月定例会で、市は石…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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