2004年10月に広島県廿日市市上平良の廿日市高2年北口聡美さん=当時(17)=が自宅で刺殺された事件で、殺人や女性暴行致死などの罪に問われた山口県宇部市東岐波、無職鹿嶋学被告(36)の裁判員裁判の審理が3日午前10時、広島地裁で始まる。鹿嶋被告は起訴内容を争わず、量刑が争点になる。
起訴状によると、鹿嶋被告は04年10月5日午後3時ごろ、乱暴目的で北口さん方の離れにある聡美さんの部屋に侵入し、折り畳みナイフで脅迫。乱暴する前に逃げられたため、胸や腹を多数回刺して殺害し、祖母のミチヨさん(88)を刺して殺そうとした疑い。
事件発生後、広島県警が犯人の似顔絵を公開。北口さんの父忠さん(62)も犯人逮捕につながる情報提供者への懸賞金を設けて情報を募ったが、捜査は難航。13年半にわたり未解決の状態が続いた。しかし18年4月上旬、鹿嶋被告が当時の勤務先の同僚を蹴り、山口県警の任意聴取を受けたのを機に捜査が急展開。その際に採取された指紋とDNA型が、廿日市市の事件現場に残っていたものと一致し、同月13日に広島県警が鹿嶋被告を逮捕した。
初公判には忠さんが被害者参加制度を利用して法廷に入り、鹿嶋被告と初めて対面した。公判は3~5日と10日にあり、被告人質問や鹿嶋被告の情状鑑定をした医師の尋問、忠さんの意見陳述などを予定。量刑が争点となり、18日に判決が言い渡される見通しだ。
中国新聞社
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