22年前にごみ箱に出産直後の乳児を遺棄したとして、警視庁は、埼玉県川口市の無職の女(46)を母親と特定し、10日にも保護責任者遺棄致死容疑で書類送検する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった。乳児のへその緒などから採取したDNA型を最新技術で再鑑定したところ、別の事件で立件された女のものと一致したという。
当時の保護責任者遺棄致死罪の公訴期限は7年。今回の事件では2006年3月に時効が成立しており、女は不起訴となる見通し。
事件の発覚は1999年3月17日朝。西新井大師(東京都足立区)の境内でごみの分別作業をしていた警備員が、ごみ箱の中の遺体を見つけた。男の子で、胎盤とへその緒がついたままだった。目立った外傷はなく、専門家の鑑定で呼吸した形跡があり、死産でないことが判明した。ただ、身元を特定する手がかりが少なく、保護者の特定に至っていなかった。
事件が動いたのは昨年。男児の胎盤やへその緒の付着物から採取したDNA型を新たな技術で再鑑定したところ、警視庁が過去に別の恐喝事件で立件した女から任意で採取したものと一致した。同庁は今年に入り、女から事情を聴取。女は「気づいたら妊娠していた。不意の出産だった」という趣旨の話をしたという。父親は不明という。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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