3千戸超が停電、強風でけが人やタンクの倒壊も 台風最接近の沖縄

【動画】強い風で街路樹が倒れる 宮古島に台風11号が接近=金子淳撮影

 一部が台風11号の暴風域に入った沖縄・先島諸島では3日、風雨が強まり、厳戒態勢がとられた。

 宮古島では立っていられないほどの強風が吹き、断続的に横殴りの雨も降った。飲食店やホテルが集まる宮古島市の中心部は、コンビニエンスストアも含めてほとんどの店が休業。午後になると、外出している人の姿はまったく見られなくなった。

 島を発着する航空便は全便欠航となり、空港ターミナルビルは終日閉館。宮古島と伊良部、池間、来間の三つの離島をつなぐ橋がそれぞれ通行止めとなった。

 各地で被害も確認され始めている。沖縄県防災危機管理課によると、那覇市で70代の女性が強風にあおられて転倒し、左腕に軽傷を負ったほか、民家屋上のタンクが倒壊したという。

 沖縄電力によると午後9時現在、宮古島市で2380戸が停電しているほか、石垣市など各地で停電が相次いだ。

 警戒が強まるなか、避難所を設ける動きも広がった。石垣市は2カ所に避難所を開設し、午後6時時点で16世帯24人が避難。竹富町も20カ所で開設しており、1人が避難した。

 宮古島市は市役所のロビーなど計7カ所に避難所を設置。市によると、午後6時10分時点で12世帯15人が身を寄せたという。

 市内のアパートで暮らす女性(46)は午前10時過ぎ、友人の車で市役所まで避難してきた。「風の音が怖くて眠れず、避難することにしました」。いつまで避難が必要か先は見通せないが、近くに職員がいることは安心だという。

 60代の男性は、透析治療のため池間島から宮古島を訪れていたが、橋が通行止めとなり、帰宅できなくなった。「自然のことだから、仕方ない。じっとして過ごします」と話した。(釆沢嘉高、板倉大地)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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