3号機、爆発後も燃焼継続→噴煙200m 規制委が分析

 東京電力福島第一原発事故で起きた3号機の爆発は、爆発後も可燃性のガスが燃焼を続けて強い上昇気流が生じる多段階の現象だった可能性が高いことが、原子力規制委員会の調査で分かった。2019年に再開した事故調査の一環。規制委は26日、この爆発過程の解明のほか、放射性物質が漏れた経路の解明など計5項目の調査結果をまとめた報告書案を公表した。

 報告書案によると、11年3月14日の3号機の爆発では、まず建屋内の水素爆発で屋根が損傷。残っていた水素などの可燃性ガスが燃え続け、建屋外に火炎を発生させた後、球状の噴煙を形成。コンクリート製の巨大な破片などを持ち上げながら、約9秒かけて200メートル以上の高さに達した。民放局から提供された爆発前後の映像を詳しく分析したほか、現地調査で確認した建屋の状況なども踏まえて検討した。今後燃焼したガスの組成の推計などに取り組むという。

 事故の未解明事項の調査は規制委の役割の一つ。14年10月に中間報告を公表した後止まっていたが、現場の放射線量が下がったため19年9月に再開し、20回の現地調査を重ねてきた。今後、意見募集するなどして、事故から10年となる3月に報告書を正式決定する。(小坪遊


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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