「徹夜おどり」なのに夜通し踊れない――。国の重要無形民俗文化財「郡上おどり」(岐阜県郡上市)は、クライマックスとなる徹夜おどりが16日まで4夜続く。コロナ禍で3年ぶりの開催となった今年は、感染対策で例年より3~4時間切り上げて午前1時に終了。いつもと違う「踊りの街」の一夜を追った。
徹夜おどり初日の13日。午後8時、城下町の風情が漂う通りに「お囃子(はやし)」が響くと、待ちかねたように踊りの列が動き出した。踊り手の口のマスクと、浴衣や帯などに着けた丸いシールが目を引く。
誰でも自由に踊りの輪に入れるのが郡上おどりの伝統だが、今年は4500人を目安に入場を制限。踊る姿をかたどったシールを通行証代わりに入場口で配り、身につけて参加してもらう。制限数を超えて訪れた人は別の色のシールを受け取って待機。休憩時間になると、会場のスペースが広げられ、家路につく人との入れ替えなどで、集まった全員が参加できた。
運営委員会によると、13日…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル