国内最大規模のランナーが参加する東京マラソンを主催する東京マラソン財団は18日、3月6日の大会を開催する方針を明らかにした。参加者全員に新型コロナのPCR検査キットを事前配布して、大会当日の72時間前までに陰性を証明することを条件に一般ランナーの参加を認め、重症化リスクが高い高齢者には参加の自粛を要請する。
18日の臨時理事会で決めた。参加自粛を求めるのは大会当日までに65歳以上となる参加者。参加費を全額返金し、来年以降の東京マラソンに抽選なしで出場できるようにする。
コロナ感染対策として、例年の3万8千人から2万5千人に縮小し、沿道の応援も自粛を求める。財団の担当者は「リスクをゼロにはできないが、感染対策を徹底すれば、限りなく安全に大会を開催できると判断している」と説明する。
コロナの影響で全国のマラソン大会は中止が相次いできた。東京マラソンと同日に予定されていた神奈川県三浦市などが主催する三浦国際市民マラソンは中止を決めた。担当者は「市民や参加者の安全が確保できないと判断した」と語る。
全国ご当地マラソン協議会の古賀浩之代表によると、全国で1800大会近い市民マラソンがあり、「ほとんどの大会は十分な感染対策を取る余裕がなく、9割近くが中止になっている」と話す。(笠原真)
市民ランナー3年ぶり参加
新型コロナウイルスの第6波の収束が見えない中、東京マラソンが感染対策を取りながら3月6日に開催される見込みとなった。一般の参加者が走るのは3年ぶり。コロナの感染が広まり始めた頃の2020年大会は招待選手の「エリートの部」のみだったからだ。一般ランナーたちはどう受け止めているのか。
「私に賛同してくれたみんなの思いを背負って走りきりたい」。千葉市のNPO職員、池田なつみさん(29)はそう意気込む。池田さんは、特定の団体に寄付することで出場資格を得られる「チャリティーランナー」として、20年大会に参加するはずだった。友人やランニング仲間ら40人ほどから計27万円を集め、難民支援団体に寄付したが、大会は中止に。出場権利は残っていたため、今年の大会に挑むことにした。「寄付して、あとは走るだけだった。開催は本当にうれしい」
一方で、感染リスクに不安は残るという。参加者にはPCR検査キットが配布され、72時間以内に陰性であることが条件となる。池田さんは「2万5千人も走る大きな大会。スタート直前までマスクをつけるなど、対策は万全にして臨みたい」と話す。
東京都世田谷区の会社員合内…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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