新型コロナウイルス感染症対策専門家分科会は11月20日、第16回目となる会合を開き、感染状況を踏まえ今後取るべき対策について議論を行った。今回の分科会では専門家から政府に対し、Go To キャンペーンの運用見直しを求める提言も出されている。分科会の尾身茂会長は会見で、3連休を迎える人々へのメッセージを発した。【BuzzFeed Japan / 千葉雄登】
「3連休もウイルスは変わらない」
専門家分科会は政府に対して科学的助言や提言を行う立場であり、一義的には国民に対してメッセージを発信する機関ではない。 しかし、このままでは通常の医療も提供できなくなるという危機感が医療現場で広がる中で、個人としてのメッセージを報道陣を前に語った。 尾身会長は「私が個人として、私の友人へお伝えしたいのは新型コロナは普通に街を歩いて感染する病気ではない、クラスターを介して感染するということ」と語る。 その上で、そうしたクラスターが既にこれまで分科会が発信している5つの場面で発生しやすいことを強調し、そうした場面を避けるよう呼びかけた。 「飲酒を伴う懇親会、これが結構多いんです。こうしたことが伝わっていない。マスクを着用する重要性を含めて個人としては知ってもらいたい」 「5つの場面に気をつけてくれれば散歩をしたり、1人で歌を歌ったり、家族でいる分にはいい。これがメリハリなんです。これを伝えたい」 「3連休もやっぱりウイルスは変わっていないわけですよね。大きなウイルスの特徴というのは変わっていない。3連休中含めて(5つの場面に)気をつけてくださいと言いたい」
尾身会長が注意を促す「5つの場面」とは?
(1)飲酒を伴う懇親会等
・飲酒の影響で注意力が低下。また、大きな声になりやすい。
・敷居などで区切られている狭い空間に長時間、大人数が滞在すると感染リスクが高まる。
・回し飲み、箸の共用は感染リスクを高める。 (2)大人数や長時間におよぶ飲食
・深夜のはしご酒など長時間におよぶ飲食では、昼間の食事に比べ感染リスクが高まる。
・大人数の飲食では大声になり飛沫が飛びやすくなるため感染リスクが高まる。 (3)マスクなしでの会話
・マスクなしで近距離で会話することで感染リスクが高まる。
・マスクなしでの感染例としては昼カラオケや野外のバーベキューでの感染例などが確認されている。 (4)狭い空間での共同生活
・狭い空間での共同生活は長時間にわたり閉鎖空間が共有されるため感染リスクが高まる。
・寮の部屋やトイレなどにも注意。 (5)居場所の切り替わり
・仕事での休憩時間に入った際や仕事の前後などで居場所が切り替わる際には気の緩みや環境の変化で感染リスクが高まることがある。
・休憩室、喫煙所、更衣室での感染例が確認されている。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース