TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。12月20日(金)の放送では、京都の労働組合が発表した“普通に暮らすための生活費”について意見を交わしました。
◆京都で普通に暮らすために必要な金額は?
京都の労働組合が12月5日、夫婦と子ども2人の家族が京都市内で普通に暮らした場合、30代なら月48万円、40代なら月54万円、50代なら月70万円程度が必要になるという調査結果を発表しました。
これは、子育て世代に人気の伏見区で暮らすと想定し、組合の家族などにアンケート調査を行ったもので、専門家は「非正規労働者にとって家族を持つことが不可能に近い。賃金の底上げが不可欠だ」と警鐘を鳴らしています。
この基準となっている4人家族の“普通の生活”とは、家賃が賃貸マンションで約6万円。夫の飲み代が月1回で4000円。中古乗用車の維持費が3万7000円。家族での日帰りの行楽が月1回で5000円。そして、教育は私立の幼稚園から小中高は公立、長男が京都市内の私立大学に進むなどを想定した場合だそうです。
このニュースを受け、MCの堀潤はまず、国の標準家庭モデル(会社員の夫、主婦、2人の子ども)が「今、形が変わってきている」と言うと、矢野経済研究所 社長の水越孝さんも「普通というレベルをどこにおくか」と疑問を呈します。さらには、「骨子は非正規労働者の賃金を上げましょうというもの、その文脈に反対するわけではないが、このモデルが正しいかどうかは疑問」と水越さん。
現在、日本の世帯平均年収は約400万円。それを踏まえ、今回の発表に関し堀は「この失われた時代に私たちは200万円ぐらい(年収)を減らしてしまった。本来であれば、経済成長がきちんとできていたら、適正な人に対してのコストがかけられていれば、だいたい600万から700万円ぐらいはもらえていて当然なのにという主張だった」と推測。
この意見に水越さんも同意しつつ、「普通に老後に備えることができ、普通にレジャーを楽しむことができる、それが普通の定義」と再確認し、「そういう意味では違和感がないが、やはり数字の出し方の問題」と今回の結果に疑問を感じているようでした。
一方、化学講師の坂田薫さんは、「普通と言われている家庭で、長男が私立大学に通っているというのが現状をよく表している」と言います。というのも、「学生支援機構」のデータでは、私立大学以上に国立大学に通う子どもを持つ家庭のほうが、平均年収が高かったそう。
普通に考えれば国立大学のほうが、学費が安いだけに年収の低い層が多いように思われがちですが、国立大学は受験科目が多いため、塾や予備校に通わせるのにお金がかかるんだとか。「今は大きくなればなるほどお金がかかるというのと逆行していて、実は小さいときにお金をすごくかけている」と坂田さんは言い、それだけに「もう少し小さいときに勉強できる環境、支援などがあると解消できていくと思う」と話していました。
番組では、視聴者に「あなたは家賃やローンに、1ヵ月どれくらい使っていますか?」というテーマで生投票を実施。結果は以下の通りです。
◆あなたは家賃やローンに、1ヵ月どれくらい使っていますか?
10万円未満……1248票
10万円以上~20万円未満……702票
20万円以上……195票
お金が掛からない……699票
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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