36店焼損、露呈した木造密集地の危険性 なのに再開発進まない事情

 北九州小倉北区の飲食店街「鳥町食道街」で起きた大規模火災から3日で1カ月。2年前に起きた旦過市場一帯の火災を受けて、防火指導を強化する最中に再び起きた大火は、木造密集地の防火面での弱さを改めて浮き彫りにした。

 火災は1月3日午後3時10分ごろに発生。鳥町食道街の全22店舗を含む36店舗、計2730平方メートルが焼けた。36店舗の内訳は、飲食店27、物品販売店4、空き店舗2など。

 片付けはほとんど進んでおらず、1カ月経った現在も、焼け焦げたがれきが山積みになっている。

 現場は、ビルに囲まれた中にある木造建物の密集地区。小倉北消防署などによると、アーケードに覆われた約60メートルの鳥町食道街は、入り口が東西に1カ所ずつで、通路の幅はわずか約2メートル。放水がトタン屋根に阻まれて消火活動は難航し、鎮火したのは約42時間後の5日午前8時50分だった。

 捜査関係者らによると、火元とみられるのは食道街の中央付近にある飲食店で、店主の女性は「油の入った鍋を火にかけたまま外に出ていた」と話しているという。

 鳥町食道街は1945年の終戦直後の闇市がルーツと言われる。木造の飲食店が隙間なく軒を連ね、レトロな雰囲気を楽しめる街として親しまれてきた。

 ただ、食道街関係者によると…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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