山田健悟 朝倉義統
小松空港(石川県小松市)に2本目の滑走路を造る計画をめぐり、石川県の馳浩知事は27日、国が示す滑走路増設の条件の航空機の発着回数について、「自衛隊機の発着回数も合わせて考慮する必要がある」との認識を示した。しかし、自衛隊機の発着回数を合わせても条件を満たすのは難しいとみられる。
この日あった県議会予算委員会で、小松市選挙区選出の福村章県議への答弁。
滑走路の新設について、国土交通省は「年間離着陸回数が10万回を超えている」などの基準を示している。これまでの最高は2013年の約1万8千回にとどまるが、県が今年4月に公表した調査では、今後もインバウンドが増加することなどを前提に、27年後の2050年時点の民間機の年間発着回数は約2万1千回に増加すると試算した。また、滑走路増設の事業費は、最低でも約360億円になるという。
試算による発着回数は国の基準には到底届かないレベルだが、小松空港は自衛隊小松基地との共用空港であるため、馳知事は「自衛隊機の発着回数もあわせて考慮する必要がある」と述べ、自衛隊機の発着回数が上乗せされれば、国の基準を満たす可能性をにおわせた。
記事後半では、自衛隊機の発着回数を推測できる「交信回数」というデータについて紹介します。
基準満たす可能性は?馳知事「議論必要」
だが、その可能性は低そうだ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル