学校の部活動を地域住民など校外の人に指導してもらう試みが、少しずつ広がっている。目的は、指導にあたってきた教員の負担軽減だ。教員、生徒の双方によりメリットのある形をめざして、先進地域で模索が続いている。
生徒の8割が好感
「オッケー、ナイス!」。茨城県つくば市立谷田部東中学校の体育館。コートを駆け回るバレーボール部の女子部員に声をかけるのは、Vリーグ「つくばユナイテッドSunGAIA」の滝沢陽紀(はるき)選手(30)だ。部員が集中力を保てるように10~15分単位で練習メニューを変える。ほめるだけでなく、「おしゃべりをやめないと」と注意して雰囲気を引き締めることも。
同校では3年前から週1回程度、バレー、サッカー、卓球、吹奏楽など11の部活で、教員以外の指導者が指導している。部活に所属する全員対象ではなく、希望者が参加する。指導者は、社会人リーグの選手や、筑波大で野球の指導法を学ぶ学生、地元の卓球教室の先生など、多彩な顔ぶれだ。
昨年度は部活に入っている1、2年生計275人のうち、多い時で約4割の121人が参加した。指導者への謝礼は参加者の保護者らが支払う毎月1250円の会費や、市の補助金などをあてる。年間の予算規模は200万円ほどという。
八重樫通校長(59)は同様の取り組みを前任校で導入した。
きっかけは、0~7歳の4人…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル