4億円不正出金問題で刑事告訴 元会長、私的流用は否定

 全日本私立幼稚園連合会の基金など約4億円が不正に出金された問題で、同連合会は12日、香川敬前会長と勝倉教雄・前事務局長を業務上横領と私文書偽造などの容疑で11日付で刑事告訴したと発表した。香川氏は内部調査に通帳の偽造を認める一方、私的流用は否定。勝倉氏は「香川氏の指示に従った」と説明したという。

 12日に都内で会見した連合会の代理人弁護士によると、告訴容疑は、連合会が全国の都道府県団体から集めた会費のうち、国際交流や災害対策のための基金など計約4億円を2017~20年度に不正に引き出すなどして、横領したというもの。香川氏は昨年11月の内部調査に対し、残高を水増しした偽造通帳を示したといい、連合会は私文書偽造や偽造有印私文書行使未遂などの容疑でも告訴した。

 田中雅道会長代行は「公の手ですべてを明らかにしていただくのがベストだと判断した」と述べた。

 連合会の関連団体の全日本私立幼稚園PTA連合会でも約4100万円の使途不明金が出ており、PTA連合会も11日付で香川氏と勝倉氏を刑事告訴した。勝倉氏はPTA連合会の事務局長も務めていたが、昨年12月に退職したという。

 PTA連合会会長の河村建夫元官房長官も会見に同席し、過去5年間に連合会などから自身が代表を務める政治団体への寄付は確認できなかった、と述べた。(鎌田悠)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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