吉本美奈子
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う、福岡県の3度目の緊急事態宣言で臨時休園中の響灘緑地グリーンパーク(北九州市若松区)では、再開に向けてバラの手入れが続いている。5月8日からバラフェアが始まったが、わずか4日で休園に。
訪れる人がいなくても、園内の植物の世話は日々続けられる。広報の高山将吾さん(30)は、SNSのインスタグラムやフェイスブックで毎日、花や園内の様子を紹介している。
休園が決まり、スタッフへのメッセージを募集したところ、すぐに予想を超える約200通のメッセージが届いた。「約30年子どもから孫までお世話になっています」「毎年楽しみで何度も何度も通っています」「スタッフの皆様、お体に気をつけて下さいね」
バラ園の手入れをするスタッフ10人は、30代から80代まで幅広く、中にはSNSを利用していない人もいる。高山さんは全てのメッセージを並べて印刷。大きなポスター3枚分になった。
メッセージを初めて見た80代の男性は「うれしいねぇ。こんなに思ってくれているなんて」と、びっしりと並んだ言葉に顔を近づけてつぶやいた。
今年のバラは例年より1週間早い開花だったため、最初の見頃は過ぎた。バラフェアの開催は6月6日までの予定で、次の「2番花」に向け、スタッフはメッセージを励みに手入れを続けている。(吉本美奈子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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