最大震度7を観測し、44人が死亡した北海道胆振(いぶり)東部地震から6日で3年を迎える。大規模な土砂崩れなどで37人が亡くなった厚真町では5日、追悼式が営まれた。参列者は犠牲者らを悼み、復興が進むふるさとの現状を報告した。
式には遺族ら60人が参列。宮坂尚市朗町長は「被災者に寄り添い、誰ひとりとして取り残すことのない復旧・復興を目指して、たゆまぬ努力を続けてまいります」と式辞を述べた。遺族を代表して、両親を失った中田仁(まさし)さん(38)が「両親を含めた皆さんの思いを引きつぎ、これからの厚真町の復興・発展につとめていきたい」と述べた。
地震は2018年9月6日午前3時7分に発生。厚真町では震度7を記録し、住宅が土砂にのみ込まれた。道内では関連死3人を含む44人が死亡、785人が重軽傷を負った。地震直後に道内ほぼ全域の295万戸が停電する、国内初のブラックアウト(全域停電)が起きた。厚真町民ら約800人が仮設住宅などに身を寄せた。
昨秋に仮設住宅の入居期限を迎え、被災者は公営住宅や修繕した自宅などへ移った。道路、河川、液状化した住宅街などの復旧工事はほとんどが完了した。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル