寺島笑花
299人の死者・行方不明者を出した長崎大水害から40年になる23日、長崎市の眼鏡橋近くの中島川公園で、約550本の竹筒にあかりをともす「竹灯(あか)りのつどい」が開かれた。ハートを描いたモニュメントのほか、川沿いに犠牲者の数と同じ299本の竹筒が並び、オレンジ色の光が揺れた。
1982年7月23日、長崎市付近では1時間に100ミリを超える猛烈な雨が3時間以上にわたって降り続けた。土砂災害が複数の箇所で発生。死者・行方不明者が299人にのぼる災害となった。また、隣の長与町では、国内最大級となる1時間雨量187ミリを記録。「記録的短時間大雨情報」を気象庁が出すきっかけになった。
つどいは環境保全のNPOなど11団体が主催した。記憶の伝承が課題となる中、節目の年に改めて水害について考えてほしいと、今年初めて開催。企画した兵働馨さん(70)は「市民の3分の1が水害以降の世代になった。この日に災害を思い出すだけでなく、犠牲になった方が教えてくれたことを、次の世代につないでいく機会にしてほしい」と話した。(寺島笑花)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル