6歳娘の目の前、車にひかれた愛犬 看板を手に母は現場に立った

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奈良美里

 名古屋市緑区に住む橋本智子さん(39)の家にポメラニアンがやってきたのは3年半前のことだ。名前は「朝陽(あさひ)」。男の子が生まれたら、付けようと思っていた名前だ。

 犬を飼うことを決めてから1年以上が経ち、やっとめぐりあった子だった。「こんなに可愛い子見たことない」。ひとめぼれだった。

 小学生の長女(11)と次女(8)、もうすぐ小学校に上がる三女(6)、1歳の四女。4姉妹ときょうだいのように育ってきた。そんな「家族」を、ある日突然失った。

飛び込んできた車 「ギャン」と鳴いた朝陽は…

 7月28日の午後5時半ごろ。夕方になってもジリジリとした暑さが残る日だった。保育園からの帰り道で四女がぐずり、橋本さんは三女に「朝陽を連れて先に行っていて」と頼んだ。ほんの十数メートル先、押しボタン式の横断歩道を渡ったところで祖父(68)が待っていた。

 三女は「信号が青になったから、左手をあげて渡り始めた」。先を歩く朝陽が右手に握った黄緑色のリードを引っ張った。

 真ん中あたりまで来た時、左…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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