整体師の女性が、71歳の時に拾ったペンで、絵を描き始めた。絵の具の代わりに、細断した古い和服や帯を使った「リボーン(再生)アート」を手がけたところ、作品が国内外の数々のコンクールで入賞する画家になってしまった。自然と湧いてくるイメージを、ただ絵にするだけなのに。
杉山憲子さん(76)は3人の子育てを終えて、2006年に埼玉県から親類のいる盛岡市に移り住んだ。翌07年には、59歳で整体師の資格を取り、開業した。
19年1月、家の前のごみ置き場に24色のマーカーペンがケースごと捨ててあった。まだ使えそうだった。
「もったいない」と拾って持ち帰った。そして、小さなスケッチブックを買い、ペンの向くままに風景画を何枚か描いてみた。
「絵なんて小学校以来」だったが、気がつくと木や川がさらさらと描けていた。
「故郷の青森で幼いころに見た景色が頭に残っていたのかな」と不思議に思うほどだった。
絵心のある友人に見せてみたら
絵心のある友人に見せると「…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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