広島原爆による被爆で死の不安がつきまとった、戦後の長い時間を語り伝える男性がいる。札幌市の大村一夫さん(79)。語るとき、原爆投下の惨状の写真は使わない。残酷さを伝えて共感を求めるだけでは、若い世代には響かないと思うからだ。「心の内面の動きは、体験していないと語れない」と、今は語り部活動を使命だと思っている。
【動画】被爆体験を語る札幌市の大村一夫さん=天野彩撮影
「いつ白血病に襲われて死ぬかと思うと、将来の夢は全く持てませんでした」
9月、札幌市北区のあいの里東小学校。体育館に集まった約100人の6年生に大村さんは語りかけた。
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亡くした3人の友達への罪悪感
75年前の、あの日。広島は青空だった。4歳だった大村さんは、爆心地から1・6キロの自宅近くで、近所の友だち3人と地面に絵を描いていた。朝食ができたと叔母に呼ばれ、姉と家に戻った。
食卓につくと、ラジオが空襲警…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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