80年前の陸自の砲弾、処理中に破裂 「廃弾」として払い下げか

平川仁 武井風花

 2月28日午後4時半ごろ、宮城県岩沼市下野郷の廃棄物処理業「北陽」の敷地内で、陸上自衛隊から払い下げられたとみられる砲弾が、廃棄処理中に破裂した。けが人はいなかった。

 岩沼署によると、砲弾は長さ約27センチ、直径約6センチの円柱形。50代の男性作業員がガスバーナーで弾を細かく切断していたところ、突然破裂したという。隣接するアパートの外壁に長さ7センチほどの穴が開いており、署が破裂の原因や穴との関連を調べている。

 陸自東北方面総監部広報室によると、弾は1940年代ごろに米軍などで使用された75ミリ砲弾とみられ、現在は使われていない。使用済みの「廃弾」として、大和駐屯地(大和町)が業者に払い下げたものとみられる。

 担当者は破裂の原因について、「火薬が入っていたものが渡ってしまった可能性などが考えられる」としつつも、「弾が破裂したかどうかを含め、警察の調査結果を待って確認する」としている。

 廃弾は一般的に、専門の資格を持つ自衛隊員の検査を経て、民間業者に鉄くずとして払い下げられるという。

 青森県で陸自の廃品を回収する業者の従業員によると、弾には銅などの金属が使われ、需要がある。「安全と思って入札するので、火薬が入っていたら危ない」などと話した。(平川仁、武井風花)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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