9人犠牲の笹子トンネル事故から11年 遺族は第三者委の設置求める

 山梨県大月市の中央道笹子トンネルで2012年に天井板が崩落して9人が亡くなった事故は2日、発生から11年になった。現場近くであった追悼慰霊式に約50人が参列し、犠牲者を悼んだ。

 参列者は慰霊式に先立ち、事故が起きた午前8時3分に黙禱(もくとう)を捧げた。その後開かれた慰霊式で、中日本高速道路名古屋市)の小室俊二社長は改めて謝罪。事故後に入社した社員が全体の4割近くになったとし「事故の記憶と教訓を風化させないよう、安全を最優先に、人材を育てていく」と再発防止を誓った。

 遺族の追悼の言葉では、松本玲さん(当時28)の父・邦夫さん(72)=兵庫県芦屋市=が「事故後変わっていないのは、深い悲しみ、そして事故の原因が明らかにされていないことだ」と述べ、事故の原因や背景を調べる第三者委の設置を求めた。

 天井板劣化を見逃した社内構造の不備を明らかにするべきとし「事故は起こらないという思い込みはどこからきたのか。点検・補修をないがしろにする思想はどのように形成されたか。公正・公平かつ多様な観点から検証が必要」と訴えた。

中日本高速社長「追加の調査しない」

 遺族側が求める第三者委員会…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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