角詠之
東京・羽田空港の制限区域内で車両を運転する許可をとるための国の試験で、全日本空輸(ANA)ホールディングスは20日、グループ会社2社で計82人がカンニングなどの不正行為に関わったと発表した。ANAなどの社員がオンライン受験する際、教本を見ながら回答していた。日本航空(JAL)もこの日、グループ2社計16人が同様の不正に関わったと明らかにした。
国土交通省によると、空港内で車両を運転するためには、空港管理者の許可が必要で、制限速度や停止位置といった守るべき交通ルールの知識を問う試験に合格しなければならない。
ANAによると、ANAの整備部門8人と羽田空港でグランドハンドリングを手がける「ANAエアポートサービス」の74人が不正に関わった。2022年8月~24年2月までの間、監督者の誤認識で教本を見ることを許したり、他の空港で許可を持っているために閲覧を許可したりしたという。
JALでは2社は機内食を提供する「ジャルロイヤルケータリング」の3人と、空港内の旅客サービスを担当する「JALスカイ」の13人が不正行為に関与した。2023年9月~24年1月の間、計5回の試験で不正があったという。
「ジャルロイヤルケータリング」で不正があったことが国交省への情報提供で発覚し、JALとANA側がそれぞれ社内調査を実施していた。(角詠之)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル