現金を使わないキャッシュレス決済が広がり、金融機関の店舗外ATMが減っている。そうした中、東急田園都市線あざみ野駅(横浜市青葉区)近くのATM跡地が、行列のできる店に生まれ変わった。飛ぶように売れているのは、ブームが続く高級食パンだ。
広さ2・53坪(約8平方メートル)。店員がいるカウンターの外は、客1、2人が入るのがやっと。今は新型コロナウイルス対策もあり、原則1組ずつしか入れない。棚には、職人が小麦粉を熱湯でこね、低温で熟成させる独特の製法による食パン(2斤1本、税込み850円)が並ぶ。
今月2日にオープンした食パン専門店「高匠(たかしょう) あざみ野店」のスペースは、元々は大手銀行のATMコーナーだった。高匠を展開する株式会社「BAOBAB(バオバブ)」(大阪市北区)によると、2016年の初出店以来、あざみ野店で21店舗目となるが、ATM跡地への出店は初めてという。
同社は今年の初めから、あざみ野エリアで出店を検討していた。だが、人気の街だけに物件探しは難航した。そこで見つけたのが、駅から徒歩1分の場所にある、ATMが撤去された後の構造物だった。水道がない難点は、手洗いは店の外で行い、消毒液や除菌シートも使うことで解消した。
食パンは東京都内の工場から届く。オープンから10日ほどは1日500~600本が売れ、今も1日300~400本ほど出ているという。同店の営業時間は午前10時~午後8時(売り切れ次第終了、予約可、不定休)。問い合わせは同店(045・511・7123)へ。(茂木克信)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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