ATM(現金自動出入機)前で携帯電話を使うと人工知能(AI)が検知し、店員に連絡がいく――。そんなカメラが先月から、東京都内のコンビニエンスストア「セブンイレブン」の一部店舗に設置されている。特殊詐欺の被害を防げるかを調べる警視庁の実証実験の一環で、1年にわたって効果を検証したいという。
このカメラは、カーナビ大手「JVCケンウッド」(横浜市)とソフトウェア開発「ビズライト・テクノロジー」(東京都千代田区)が共同開発した「エッジAIカメラ」。撮影した人間の姿勢や動作から、その人がどんなことをしているか、リアルタイムで判断・推定できるといい、今回の実証実験では特に「携帯電話で通話する」姿勢に反応するように設定された。
なぜ「携帯電話」なのか。
同庁によると、特殊詐欺被害は今年1~10月に都内で2684件計約55億3千万円の被害が確認された。そのうちの「還付金詐欺」は、件数でみると、類型別で最多の757件(被害額約10億6千万円)で28・2%を占めている。
この還付金詐欺は、詐欺グループが被害者をATMまで誘導し、その場でATMの操作を指示して送金させる手口。グループ側とのやりとりは携帯電話を通じて行われるため、警視庁は「ATM前で携帯電話を使っている」という状況は、「詐欺の被害に遭っている」ことが強く想像できる状況に当たるとみている。
プライバシーには配慮も
今回導入されたエッジAIカ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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