福冨旅史
スマートフォン用の決済サービス「auPAY」で架空取引を繰り返し、約1億7千万円分のポイントをだまし取ったとして、警視庁は会社役員の南元貴(げんき)容疑者(37)=東京都墨田区=ら30~40歳の男女6人を電子計算機使用詐欺容疑で逮捕し、9日に発表した。6人は容疑を認めているという。
犯罪収益対策課によると、6人は共謀して2020年3月~22年10月ごろ、南容疑者が代表の古物販売会社から、「auPAY」のポイントで商品を購入したなどという虚偽の情報を、ポイントを運営するKDDIのサーバーに送り、約1億7千万円のポイントをだまし取った疑いがある。
6人は、①クレジットカードを使って複数のアカウントにポイントをチャージ②ポイントで古物販売会社から商品を購入したとする架空取引③KDDIからポイント付与を受ける、という流れを繰り返したという。
auPAYの利用者は決済金額の0・5%がポイントとして付与され、5・5%などに増えるキャンペーンもある。auPAYの加盟店は、決済ごとに2・6%の手数料を負担する必要があるが、コロナ禍などで無料になるキャンペーンもあった。同課は、6人がこうした期間を狙って約16万7千回(決済金額約276億円)の架空取引を繰り返したとみている。
「ポイ活」仲間募集と称して
南容疑者は、ポイントを集める「ポイ活」の仲間募集と称し、SNSで他の容疑者らを集めていたという。同課は南容疑者以外の5人の自宅からスマートフォン計約250台を押収。計数千のauPAYアカウントを使っていた可能性があるとみている。
同課は、南容疑者がSNSで募った数十人とともに、他に数百億円の架空取引を繰り返し、auPAYなどのポイントをだまし取っていたとみて調べている。(福冨旅史)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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