鈴木優香 太田悠斗
飲酒運転がなくならない。2006年、飲酒運転の車に追突され3児が死亡した福岡市の事故を受けた厳罰化などで、検挙数は減少してきたが、底を打ち増える気配だ。飲酒運転対策に取り組む福岡県警は今年8月、検挙された人たちの講習を朝日新聞に公開した。そこでは「飲酒運転をした理由」が赤裸々に語られていた。
「帰りたかったんでしょうね。気づいたら家に着いてました」
同県飯塚市の筑豊自動車運転免許試験場。20代男性が促され、検挙の経緯を淡々と語り出した。
重度の酒気帯び(呼気1リットルあたりアルコール0・25ミリグラム以上)で検挙されれば、免許取り消しとなる。最低2年は免許を再取得できず、再取得するにも今回のような「飲酒取消処分者講習」の受講が全国で必須だ。
男性は「検挙当日は、バーベキュー会場に車で向かい、友人と酒を飲んだ」と明かした。酔っていて記憶はないが、自宅に車で戻ったところ、警察官が待っていたという。「会場で通報されて、車のナンバーで自宅を割り出されたのかも。車に乗る前に止めてくれればいいのに」
検挙者の中には「海の中道大橋飲酒事故」の地元の先輩も
飲んで運転したら事故を起こすかも――講習を受けた男性3人の中で、そんな不安を語った人はいなかった。
46歳の電気工事業の男性は…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル