井上潜
JR北海道は今冬、旭川運転所(旭川市)で新型除雪車両「キヤ291形 ラッセル気動車」を導入する。旧国鉄時代に製造された従来の「DE15形 ラッセル機関車」はいずれも製造から40年以上が経過。老朽化が激しくなっていた。新型は石北線の旭川―白滝で除雪作業にあたる予定で、同運転所は既存の旧型8両と合わせた計9両で除雪作業の効率化を目指す。
導入される新型除雪車両は1台で、全長約22メートル、重量約60トン。製造費は約5億7千万円。一番大きな主翼と補助翼、線路の雪を下からはね飛ばすフランジャを備えた構造は従来型と同じだ。
従来型は除雪装置を機関車の先頭に連結して使うため、冬季以外は除雪装置を切り離し、ほかの車両を牽引(けんいん)する機関車として使えたが、新型車両は除雪装置と一体化し、機能を除雪に特化している。除雪性能は1時間あたり約13万立方メートルと従来の除雪車両とほぼ同じだが、燃費が約2割改善された。
また、新型除雪車両にはGPSによる「除雪車両操作支援装置」を搭載。外の映像を車体に取り付けたカメラで運転室のモニターに写し出し、作業の安全性と効率アップを図っている。
JR北の担当者は「新旧の除雪車両を計画的に投入することで、より安定した列車の運行を目指したい」と話している。(井上潜)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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