東海テレビ
日本の輸出管理体制見直しへの対抗策として韓国がGSOMIA=軍事情報包括保護協定の破棄を決めた問題。対立が深刻化する日韓関係、東海地方にも波紋が広がっています。
22日開幕した、にっぽんど真ん中祭り。参加チームは200を超え、去年は220万人以上が訪れた名古屋の夏の風物詩です。
しかし、去年まで18年連続で参加していた韓国の学生でつくるチーム「トルゴレ」が、今年の参加を取りやめたのです。
その理由は「家族に心配をさせてはいけないので今回の参加は見送りたい」というもの。「これで交流が終わるわけではない」としつつも、冷え込む日韓関係を不安視したとみられます。
そんな中、追い打ちをかけるように韓国が22日発表したGSOMIA=軍事情報包括保護協定の破棄。“史上最悪”と言われる日韓関係…。
23日も多くの飛行機が行き来する中部国際空港。韓国便は23日だけで21便が離発着します。空港にいたのは来年の「三重とこわか国体」に向けたアーチェリーの強化合宿で韓国へと出国した三重県のチーム。
三重県アーチェリー教会 久保さん:
「なかなか厳しい状況だとは思ってますけども、行ってみて、スポーツの世界は政治とは違うよという風になってくれていればと期待を込めて行ってきます」
不安はあるものの「政治とスポーツは別」と話しました。
また、韓国から帰国した女性は、関係悪化の影響を肌で感じたといいます…。
韓国から帰国した女性:
「(Q.日韓関係の悪化は現地で感じた?)感じました。両替所で日本円が替えられなかった」
そして日韓両国の若者たちからは、関係修復を望む声も…。
韓国へ短期留学に行く女子高校生:
「仲良くできないんですかね。なんでこうなってるかもよく分かってない」
別の女子高校生:
「仲良くしてほしいです、本当に。隣同士ですし」
韓国からの留学生:
「(日韓関係のことは)ちょっとよく分からない。(Q.日韓関係の悪さは感じる?)いえ全然。(日韓の)関係が良くなるといい」
中部国際空港によりますと、一部の航空会社が韓国便の本数を減らせることを決めるなど、今後の影響が懸念されます。
一方、私たちの日常生活にも影を落としています。
名古屋駅西にある「ナリタ」。キムチをはじめ100種類を超える韓国食材を専門に扱う創業71年のスーパーです。
「ナリタ」代表取締役・成田政雄さん(73):
「最悪の第一歩が始まったのかなと思いますね。国交断絶の最悪のシナリオもあるのかなと」
「最悪の第一歩」と話すのは2代目で在日2世の成田政雄さん。“市民には何のわだかまりもない”にもかかわらず悪化していく日韓関係。両政府の対応にやり場のない怒りを感じています。
また、店で食材を仕入れる知人からも心配の声があがっているといいます。
「ナリタ」代表取締役・成田さん:
「韓国料理店とか焼き肉屋さんとか、これ以上悪くなってほしくないと心配してますよ。一般市民は何のわだかまりもないからね。頭悪いよ、ここまでいっちゃうっていうのはね。利口じゃないよ」
日韓関係悪化の影響は三重県内の高校にも…。
2002年韓国・世宗市の聖南高校と姉妹校提携を結んだ津市の県立津商業高校。毎年交換留学を行い、授業や学校行事などに参加するなど交流を続けています。
今年も10月に予定されていましたが、7月末、韓国側の保護者から不安の声が上がり中止に…。一方、津商業の生徒も10月下旬に韓国を訪れる予定ですが…。
前川教頭:
「生徒の安全第一を考えて検討中というところです。担当者から話を聞きますと、(生徒は)『行きたいな』という感じの声はあるらしいです。その反面親御さんたちは、心配だなというところがあるのが現実です」
生徒の意見を尊重したい考えと保護者の気持ちの間で、悩んでいました…。
前川教頭:
「失われていくというか、機会が無くなっていくことに関しては、非常に残念ですし、そういう機会を奪う私たちは権利はありませんし、ぜひともそういうところで、交流を深めていきたいというのが私たちの考えです」
関係修復の目途が見えない両国の関係。今後も様々なところに波紋が広がりそうです。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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