初号機の失敗から1年。日本の新型ロケット「H3」2号機の打ち上げ後の記者会見は、笑顔が見える穏やかな雰囲気だった。
結果は、ミッションコンプリート。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の岡田匡史プロジェクトマネージャは冒頭、「ようやくH3がおぎゃーと産声をあげることができた」と発言。100点満点で何点かと問われると、隣に座る三菱重工業の新津真行プロジェクトマネージャーに目を向けて、「満点です」と笑った。
一問一答は次の通り。(敬称略)
「あまりうるさくできなかったが、大声でよっしゃー」
Q H3を今後どう育てていく?
岡田 H3はまだ打ち上げを2回経験しただけ。製造して打ち上げるまでの全体の流れがまだちゃんとつくれておらず、手のかかる状態。H3を宇宙の軌道ではなく、事業の軌道に乗せていくのが重要だと思う。
新津 私も非常にほっとした。(採点は)100点満点と思う。(今後は)毎回喜ぶのではなく、成功が当たり前になるように淡々と打ち上げられるようにしたい。
Q 第2段エンジン着火のタイミングで「よっしゃー」という声が中継映像から聞こえた。
岡田 オペレーションが続いているので、あまりうるさくできなかったが、その時だけ許してねと「よっしゃー」と大声をあげた。(着火は)しくじらないと思っていたが、100%ではないので、クリアできた安心感があった。
新津 私も万が一、ここで失敗したら……という思いがあって、着火という信号が返ってきた時、みんなで声をあげた。
Q 衛星が分離された際、熱い抱擁が中継映像に映っていた。
岡田 やりすぎましたね(笑)。笑いながら泣いていました。
「出口の見えない夏。闇夜を抜け出した」
Q 失敗から1年。苦しい時…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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