冨樫義博さんの手がける漫画「HUNTER×HUNTER」(H×H)の連載が24日発売の「週刊少年ジャンプ」から再開した。約3年11カ月ぶりとなる連載再開の日を特別な思いで迎えた男性ファンがいる。連載再開への「願掛け」を込め、1日千回以上の「感謝の正拳突き」のライブ配信をしてきたYouTuberの「樽江突撃(たるえとつげき)」さん(30代)だ。3年近くにわたる「願掛け」の配信は、前日の23日を最後にした。配信を終えた本人に思いを聞いた。
樽江さんの動画は、人気がある他の配信作品とは違い、派手な動きや音声はない。ビリビリに破れた道着から交互に繰り出される両拳の映像とともに、布のすれる音と、かすかな吐息が流れるだけだ。同じ動きの反復なので、録画の再生を疑われることもあるが、毎回リアルタイムで正拳突きをしている。
単調にも思える動画だが、1本あたり10万~100万回再生を超える時もあり、チャンネル登録者は約7万8千人(10月末時点)を数える。
「最初は、ただただ、大好きなH×Hへの感謝の思いを表すために始めた正拳突きだったので、ここまで多くの方に応援していただけるとは思ってもいませんでした。H×Hが話題になる度に、私への応援コメントも増え、とても励みになっていました」
子どもの時から作品の大ファンで「物語も絵もキャラクターも全て魅力的。いつも楽しく読んでいて、冨樫先生のツイッター発信もとてもうれしかったです」と語る。
H×Hが2018年11月から休載していた当時、「ちゃかされるような風潮も見られ、もったいないと感じていた」という。そこで「休載中でも、明るい話題づくりができれば」と考えたのが、「感謝の正拳突き」を始めたきっかけだったという。
「感謝の正拳突き」とは、単…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル