現職の国会議員になりすまして「JRパス」を悪用し、新幹線のグリーン券などをだまし取ったとして、詐欺などの罪に問われた元国会議員山下八洲夫被告(80)=岐阜県中津川市=の公判が24日、名古屋地裁(森島聡裁判長)で結審した。検察側は「国会議員に対する国民の信頼をも損ないかねない。前代未聞の事案」として懲役2年を求刑した。判決は12月7日に言い渡される。
検察側は冒頭陳述で、被告が「現職時は新幹線代を払うことがなかったので、(落選後も)払うのはもったいない」と考えたと動機を指摘。2016年3月ごろに指定席の車掌の検札がなくなったことを知り、落選後も所持していたJRパスを悪用しても発覚しないと考えて犯行を始めたと明らかにした。
論告では、逮捕されるまでの約6年間で犯行は60~70回程度に及んだとし、「常習性が認められる」と指摘。現職時にJRの歴代社長と親しかったために逮捕されないと考えていたと供述したとし、「自己が特別な存在であるとのおごりは否定しがたい」と述べた。
一方、弁護側は「報道により地位と名声は全て失われた」などと訴え、執行猶予付きの判決を求めた。
起訴状などによると、山下被…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment