JR四国の機関車がすべて引退 最後は製造53年の「DE10形」

【動画】引退したJR四国のDE10形ディーゼル機関車=福家司撮影

 JR四国の機関車の最後の1両が3月末に引退し、同社が保有する本線走行可能な機関車が姿を消した。製造から半世紀を超えたディーゼルの「DE10形」で、かつては夜行列車も先導した四国の名物車両だった。最後はレールを運ぶ臨時列車での運用だったが、関係者は時代の流れをかみしめている。

 DE10形は、ローカル線を走る蒸気機関車の置き換えなどを目的に開発された。線路等級の低い路線でも走れるように、二つの台車のうち一つを3軸にして線路にかかる重量を分散しているのが特徴。入れ換え時に運転しやすいよう、横向きの運転台が左右二つ付いている。1966~78年に708両が造られた。

 四国には66年に導入された1号機を皮切りに60両以上が配備され、旅客、貨物列車の先頭に立って幅広く活躍した。1号機は現在、四国鉄道文化館(愛媛県西条市)に保存されている。

 しかし、機関車のいらないディーゼル車や電車の導入が進み、夜行列車の牽引(けんいん)役としては2009年1月まで京都―松山・高知間で運転された臨時快速「ムーンライト松山・高知」が最後になった。旅客列車では、19年9月に「アイランドエクスプレス四国Ⅱ」を引っ張ったのがラストランだった。

 最後の1両になった1139号機は1971年製造で、岡山に配属され、松山に貸し出された時期を経て、82年以降はずっと四国で使われてきた。これまでに地球約32周分の約128万キロを走り、老朽化によって引退が決まった。

 運用の最後は「レール工臨」…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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