井上怜 井上潜
記録的な大雨に見舞われた秋田県内では15日、河川の氾濫(はんらん)による浸水が相次ぎ、広範囲に避難情報が出された。強い雨は16日にかけて続く見込み。県や気象台は雨が弱まった後も土砂災害や浸水に警戒するよう呼びかけている。
秋田市では15日午前11時過ぎ、広面地区で太平川が氾濫し、JR秋田駅の東側を中心に各地で浸水した。市が設けた避難所に9歳と2歳の娘と夫の4人で避難した女性(39)は「外が川のようになっていて、(家の中まで水が来るのは)時間の問題だなと思って」。娘を抱いて歩いて来たといい、「長靴を履いて、ひざまで水につかりながら来ました。ここまで来たら少し安心です」と、ホッとした表情を見せた。
同市添川では午前10時40分ごろ、住宅4棟に土砂が流れ込み、1棟にいた4人が救急搬送されたが、いずれも軽傷だという。
記録的大雨で満水が近づいたとして、八峰町の水沢ダムと秋田市の旭川ダムは、15日午後から緊急放流を始めた。旭川ダムは下流に秋田市の川反地区が含まれ、県と市は浸水に備えるよう呼びかけている。
秋田新幹線は16日の始発から終日運休する。奥羽線の横手―秋田間と秋田―大館間、羽越線の酒田―秋田間なども終日運休する。
秋田地方気象台によると、16日午後6時までの24時間の予想降水量は多いところで120ミリ、17日午後6時までの24時間は50~100ミリ。雨が落ち着いた後も川の増水は続き、地盤は緩い状態のため、自治体の情報や気象情報に注意するよう求めている。(井上怜、井上潜)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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