JR駅に謎のホワイトボード漫画 1年半で連載50回超

 ネコの駅員に、クマやハマグリをメンバーに従える謎の秘密結社リーダー、それに用途不明のロボット――。

 そんな濃いキャラクターの数々が登場する漫画の連載が、JR関西線の四日市駅と桑名駅の構内で続いている。JR東海の社員がホワイトボードに描き始めて1年半。SNSでも話題となり、ひそかな人気を集めている。

 3月中旬の四日市駅。券売機横にあるホワイトボード漫画には、「祝!ご卒業」の文字があった。

 「4月からの新しい生活を四日市駅一同応援しています」。そんなお祝いの言葉に続いて、利用客へのお知らせとして、駅の切符売り場の営業時間の変更などを伝える内容だ。

 漫画の掲示は四日市駅で2019年10月、桑名駅で同年12月から始まった。両駅を合わせると、すでに50回を超える。

 毎回、多彩なキャラクターが出てくるのが特徴だ。「卒業」を扱ったこの回は、これまでに何度も出た利用客の「ミサキちゃん」や学生の「ララエル」と「ロロエル」、駅員の「駅ねこどん」などが登場した。

 JR東海によると、漫画は社員の一人が担当。若い利用客らに駅や鉄道の情報を伝えるため、興味を引きつけやすい漫画を利用することにしたという。

 「インパクトのある案内を目指している」と担当者が言うように、漫画は必要な情報をきちんと伝えつつ、そのキャラクターやストーリーには「なんでもあり」感が漂う。

 ハロウィーンを目前にした昨年10月の回では、唐突に吸血鬼の少女「マリアベル」が登場。この吸血鬼、なぜか「伊勢神宮に行きたい」と漏らし、周りを囲んだカボチャのお化けなどからは「何で?」の反応が。そこで、伊勢方面に行くのに便利な回数券を紹介するといった具合だ。

 「四日市駅7ふしぎ」など、駅に愛着を持ってもらうためのコーナーが登場したこともある。

 こうした漫画は、ツイッターなどSNSでも話題になっている。

 「ここのホワイトボード、毎回楽しくて、キャラクターも可愛いんですよ」「かなり継続されているし、こういう手弁当な活動は引かれるねえ」――。好感を持って発信されたつぶやきが目立つ。固定ファンもできているようだ。

 漫画の担当者は「当社の取り組みをお客様に楽しく、わかりやすくご案内できればと思います。今後も引き続きお客様に楽しんでいただけるよう頑張ります」と話している。

好きな漫画は?お気に入りキャラは?卯由乃さんに聞いた

 漫画の作者は作品中で「卯由乃可奈(うゆのかな)」と名乗っているが、「カエルが超苦手」などの断片的な情報しかなく、人物像は不明。卯由乃さんとはいったいどんな人なのか。JR東海にインタビューを申し込んだところ、「書面でなら」と了解を得た。

 以下は、卯由乃さんとの一問一答。

 ――卯由乃可奈さんはペンネー…

【5/11まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment