受信料をめぐるトラブルなど、2018年度に全国の消費生活センターに寄せられたNHK関連の相談は、8124件だったことが国民生活センターへの取材でわかった。
2017年度(1万644件)から25%近く減った。前年比減となるのは、少なくとも2010年以来初めて。受信料制度を合憲とした、2017年12月の最高裁大法廷判決が影響している可能性がありそうだ。
同じメディアだと、新聞の訪問販売についての相談は8783件(2018年度)で、受信料の方が若干少なかった。
いずれの数字も「PIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)」に蓄積された今年7月31日時点のデータ。データの修正や追加によって今後、増減する可能性がある。
●契約率の上昇とともに相談件数も増加
受信料をめぐるトラブルの増加は、2004年7月から相次いで発覚したNHKの不正支出問題に端を発している。
このとき、支払い拒否や保留は最大128万件(2005年11月末)に達した。収入のほとんどを受信料に頼るNHKの存続が危ぶまれ、国会などで契約率のアップが求められた。
NHKは受信料の滞納や未契約者に対する訴訟を起こしたり、外部の業者を積極的に活用したりするようになり、トラブルの原因になっている。
国民生活センターによると、相談件数は2009年度(3358件)から2017年度(1万644件)まで、毎年増加していた。直近で減少に転じたのは2018年度が初めてだ。
一方、受信料の世帯支払率(推計)は初めて発表された2011年度末の72.5%から年々上昇。2018年度末には81.2%となった。前年比1.8ポイント増は過去最大の上がり幅となっている。
2017年12月の最高裁大法廷判決は、NHKとの契約を拒否しても裁判の判決確定をもって契約が結ばれ、テレビ設置時までさかのぼって受信料の支払い義務が生じるなどとした。
判決以来、自主的に契約をするケースが増えているという。テレビの設置者に「あきらめ」が広まったことも、相談件数の減少に影響していると考えられそうだ。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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