Q&Aで学ぶ川や海の危険 みんなの命を守るためにできること

 夏本番を迎え、水に親しむ場面が増える季節になりました。毎年のように繰り返されているのが、川や海で溺れて亡くなる事故です。川や海には見た目では気づきにくい危険もあります。どのように予防すればいいのでしょうか。Q&A形式でまとめました。

 Q 水辺のレジャーが楽しみな季節だね。安全に遊べる海や川はどこかな。

 A 海も川も自然の一部だから、絶対に安全といえる場所はないよ。

 Q 小さな川でも?

 A そうだよ。警察庁によると、水辺で子どもが死亡するような事故の半分以上が川で起きているんだ。

 Q 海より多いんだね。川はどこが危険なの?

 A 水面が穏(おだ)やかそうでも、急に深くなったり、浅くても流れが速かったりすると、大人でも簡単に溺(おぼ)れてしまう。岩はコケで滑(すべ)りやすいし、水中の石が崩(くず)れることもある。浅いところで水に足をつけているだけでも、サンダルが流されて追いかけてしまうこともある。泳ぐつもりがなかったのに、溺れてしまう事故も少なくないよ。

 Q 海はどうなの?

 A 打ち寄せた波が沖へ戻(もど)る時、強い流れになる離岸流(りがんりゅう)は特に注意して。流れに逆らって泳ぐのはとても難しい。海水浴場で溺れる事故の約半分は、離岸流が原因とされているよ。

 Q 溺れないために、まずどうしたらいいの?

 A 大人も子どももライフジャケットを着ることが大切だ。溺れるときは、声や音を立てずに静かに沈(しず)むとも言われる。大人は子どものそばで一緒に遊ぶことが大事だが、一秒も目を離さないのは現実には難しい。ライフジャケットは浮(う)くことを助けてくれるから呼吸がしやすくなるよ。

 Q 他の注意点は?

 A 天候はスマホの情報や現地の様子を見て常に気をつけて。川はその場が晴れでも、上流の雨やダムの放水で急に増水することがある。海は風の向きや強さ。流された浮輪(うきわ)やボールを追いかけ、気づくと足がつかなくなり、パニックや疲れで溺れることもある。海水浴場にライフセーバーがいるかどうかも、自治体などのホームページで確認してほしい。滝沢卓

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment