SARSの教訓 院内感染を防げ「軽症の1週間がカギ」

 和歌山県の病院で、医師や患者が新型コロナウイルスに感染していたことがわかった。中国・武漢市では、院内感染が死者や重症者の増加につながった。国内でこれ以上死者や重症者を出さないためには、リスクの高い人が多くいる医療機関での感染をいかに防ぐかにかかっている。国内対策は今が正念場だ。

拡大する新型コロナウイルスに感染した医師が勤める済生会有田病院=2020年2月14日午前11時49分、和歌山県湯浅町、矢木隆晴撮影

 和歌山の男性外科医や入院患者の感染がどこで起きたかは不明だが、新型ウイルスは糖尿病や高血圧といった持病のある人や高齢者で重症化しやすい。中国では院内感染が急速に広がった事例が報告されている。国内でもし院内感染が起きれば重症者が増え、医療現場の混乱を招く恐れがある。

 「この機会に感染対策を徹底してもらいたい」。世界保健機関(WHO)で感染症対策にあたる進藤奈邦子シニアアドバイザーは強調する。2002~03年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)でも海外で院内感染が相次ぎ、中国で患者が爆発的に増えた。

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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