SF映画風?パッケージが話題 近未来のカレーを販売へ

 食品メーカーのヤマモリ(三重県桑名市)は、人口増加によって肉が不足する近未来を想定してつくったレトルト食品「2050年カレー」を、31日に売り出す。大豆を加工した具材を代替肉として使っている。SF映画の宣伝のような商品パッケージやPR動画がSNS上ですでに話題になっている。

 「ガーリックチリ」「ペッパーチリ」「麻辣(マーラー)」の三種の激辛キーマカレーだ。電子レンジで1~2分ほど温めるだけで食べられる。希望小売価格は360円(税抜き)。当面はインターネット通販サイト「アマゾン」で買える。今後は、スーパーなどでの販売も検討するという。

 国連の推計では、世界の人口はいまの77億人から、50年には97億人に増える。食糧危機ともいえる状況が訪れて、肉などの動物性たんぱく源が世界的に足りなくなるとみられる。そこで注目されるのが大豆などを使った代替肉で、ヤマモリは開発に力を入れている。食感や風味を肉に近づけようと、構想から2年ほどを費やして完成にこぎつけた。ひき肉に近い食感を実現したという。

 広告戦略にもこだわる。商品パッケージでは「来たるべき近未来、世界的な食糧危機が訪れる……。君の備えはできているか?」と訴えかけ、その背景には、荒れ果てた地球の姿が描かれている。カレーの写真はどこにもなく、SF映画のポスターのようだ。

 商品のPR動画を作り、動画投稿サイトのユーチューブで公開している。肉を求める人びとがデモ行進するなど、肉不足が深刻になった近未来の様子を描き、映画の予告編のように仕立てた。同社の広報担当者は「これまでにないような、『とがった』商品にした。食糧危機について考えるきっかけにもしてほしい」。

 大豆などを使った代替肉市場は…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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