四季折々の庭を、寺の客殿の座卓に反射させたリフレクション(反射)写真がSNSで話題になった青林寺(石川県七尾市)が、能登半島地震で被災し、拝観を中止している。
寺は北陸有数の温泉観光地の和倉温泉にあり、地震前は、国内外の観光客が訪れていた。客殿は大正天皇が皇太子時代に休憩所として利用した「御便殿(ごべんでん)」と呼ばれ、2017年、国指定の登録有形文化財に登録された。
地震で客殿の入り口の廊下は傾き、本堂は屋根の瓦が崩れて雨漏りがある。参道の石の階段は崩れ落ち、庭園には大きな石が落下していた。4月には、客殿の修復作業へ向けて本格的な調査をする予定だ。
副住職の濱田弘康さん(50)は「建物が崩れなかったのは、ありがたいこと。多くの人の思いがあり、守ってきたもので、残さないといけない」と前を向いた。(長島一浩)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル