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新型コロナウイルスの感染拡大“第3波の到来”で、全国の医療現場がひっ迫するなか、最前線で働く人の“声”を取材しました。 大阪市の病院で働く30代の女性はSNSで悲鳴を上げ続けていました。
大阪市のコロナ病棟で勤務する看護師(30代):「何もできない、何もしてあげられない。特に新型コロナの患者さんに対してアビガンを投与するしかなかったり、家族皆で死を待つとかそういうことができない。できるのにできないつらさをずっと抱えています。病棟がしっちゃかめっちゃかになったことがあって、(あのツイートは)その叫びだったんじゃないかなと思います」 特につらいのは、新型コロナ患者の死に向き合う時だといいます。
大阪市のコロナ病棟で勤務する看護師(30代):「家族も面会できないし、私たち看護師も『最後よく頑張ったね』と言いながら体をふいてあげることもできない。そういうのが本当につらいですね」 いち早く感染者が急増した北海道の旭川赤十字病院では、24あるコロナ専用病床のうち、すでに20床が埋まっています。
旭川赤十字病院・牧野憲一院長:「あと4床あるじゃないかと思われるかもしれませんけども、マンパワーを考えると、現在のところが限界かなと。寝たきりの方もいらっしゃるということで、医療に加えて介護という問題も起こってしまいまして、それで大変、患者さんに手がかかって1人の患者さんに2人から3人ついて、色んな措置をしなくてはいけない」 旭川市ではすでに2つの病院でクラスターが発生し、合わせて150人以上の感染が確認されています。こうした現状に牧野院長は医療崩壊の危機を感じています。
旭川赤十字病院・牧野憲一院長:「必要な手術を延期する、救急の制限をかける、外来の制限をかける、そういったことをしながら、コロナに対応しなくてはいけないというのが次のシナリオです」 24日も186人の新規感染者が出た東京都。50代の女性が働く病院では離職者も出ているといいます。
都内のコロナ病棟に勤務する50代:「ここまでまん延してましても、コロナの患者さんに直接接していることを家族に具体的に話せないとか、保育園に預けているお母さんたちは言えないとか。あとはご両親が心配して『もう戻ってきなさい』とか」 人の移動に拍車をかけるGoToトラベルについても複雑な思いを抱えています。
都内のコロナ病棟に勤務する50代:「(旅行して)もし何かが起きたら、病院の名前が出るんじゃないか、医療者なのに私はいいのか、自分たちはいいのかという気持ちはいつも引きずっている。スタッフたちは自分をかなり抑えているんじゃないかなと」 つねに緊張感にさらされる医療従事者の心を支えるため、すでに動き出している病院もあります。埼玉医科大学病院では、4月下旬に医療従事者をケアする専門チームを立ち上げました。
埼玉医科大学病院こころのケアチーム・松岡孝裕医師:「いわゆる第1波の時には未知のウイルス感染症、未知なるものがやってきたという部分が大きかったです。第3波がやってきている今は『立たない見通し』『この先どうなるんだ』といったことが増えてきているようにみてとれます」 実際に疲弊したスタッフの話を聞いてきた渡邊さつき医師は「身近な人の支えが重要」だと話します。
埼玉医科大学病院こころのケアチーム・渡邊さつき医師:「感染症病棟に出入りしている勤務していると聞いて、会うのをやめようと友達から言われると、すごく寂しい気持ちになるんですね。相手の気持ちは分かるんですけど、テレビ電話などで話を聞いて『大変なんだね』『頑張ってるんだね』『応援してるよ』と言ってもらうことが、すごくほっとするんですよね。身近にそういう方がいらしたら、ぜひそういうアクションを取って頂けると非常にうれしい」
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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