水で膨らむボール、幼児の誤飲注意 腹中で膨らみ重症も

 国民生活センターは1日、インテリア用品として売られている水で膨らむボール状の樹脂製品を2歳女児が誤ってのみ込み、腸がふさがれる重症事故が発生したと発表し、注意を呼びかけた。女児は開腹手術で製品を摘出し、一命を取り留めた。直径1~1・5センチほどの製品が4センチほどに膨らんでいたという。

 発表によると、同様の品は100円ショップなどで売られている。赤や青などに着色されており、透明な器に入れて飾る。「高吸水性樹脂」などと呼ばれるものを用いており、吸水すると膨らみゲル状になる。

 女児は今年6月に嘔吐(おうと)が続いて受診し、開腹手術したところ、十二指腸から製品が見つかった。手術前の検査では異物を見つけられなかった。症状が出てから摘出まで7日間、体内に残っていた。保護者は「引っ越しの際に出てきたものを誤飲したかもしれない」と話したという。

 米国でも生後8カ月の乳児が同様の製品を誤飲し、手術で取り除いた例があるという。センターは「高吸水性樹脂はX線撮影で写らない可能性が高い。乳幼児の目や手の届かない場所に保管し、絶対に誤飲しない環境にしてほしい」と呼びかけた。(毛利光輝)


Article Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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