旧兵庫県立近代美術館(現・県立美術館王子分館、神戸市灘区)が預かっていた絵画50点を仲介役の画商にだまし取られ、県が所有者に損害賠償金として支払った約2億円について、県が画商から回収できないまま債権を放棄していたことがわかった。画商は2006年に海外で死亡。昨年時効が成立していた。
県教委によると美術館は1985年以降、都内にギャラリーを持つ男性画商の仲介で、大阪府内に住む女性から神戸市ゆかりの画家小磯良平氏などの絵画108点の寄託を受けた。同館は1点ごとに女性に預かり証を発行した。
しかし画商は「女性が返還を求めている」と同館に偽造した預かり証を示し、90~93年に計50点を同館から詐取。館側は女性の意思や預かり証の真贋(しんがん)を確かめなかった。画商は絵画を担保に金融機関から融資を受けたと見られるという。
Article Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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