抜井規泰
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本戦を控え、活躍が期待される5選手をモデルにした五月人形が9日、人形問屋「久月浅草橋総本店」(東京都台東区)で披露された。13日まで展示される。
「今年の期待大将」に選ばれたのは、大リーグの大谷翔平、ダルビッシュ有、ラーズ・ヌートバー、ヤクルトの村上宗隆、ロッテの佐々木朗希の5選手。野手の人形はバットを、投手はグラブとボールを小脇に抱えている。大谷選手の人形には両方を持たせ、大刀も左右の腰に差して二刀流を表現した。
同社では毎年、高さ35センチほどの「期待大将」を数体制作。例年は、五月人形が売れ始める3月下旬に展示するが、今年はWBCの日本開幕戦に合わせて早めた。横山久俊社長は「世の中が明るくなってほしいという願いを込めました。5選手の笑顔を見に来てください」と話した。
江戸時代、人形は子どもに降りかかる厄を引き受けてくれるとされ、庶民は子や孫に贈る人形を買い求めた。同社のあるJR浅草橋駅付近はかつて浅草の浅草寺への参道で、土産物店が軒を連ねていた。参拝の土産に人形を求める人も多かったという。その名残で、浅草橋駅付近はいまも人形の街となっている。(抜井規泰)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル