パーソナリティーが番組内で、プロデューサーやディレクターの話をする。ラジオでは時にあることだ。
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TBSラジオの入社3年目の松重暢洋さん(24)も、だから番組で時々話題になる。先日の「たまむすび」(月~金曜、午後1時~3時半)では、山里亮太さんがこんなふうに言っていた。
「お父さんがよく孤独にご飯食べてて、音楽が好きだから半蔵門のラジオ局受けたけど落ちて、それでここに来たっていう」そういうディレクターだよね、と。
山里さんのこのトーク、ホントとウソが混ざっている。
「お父さんがよく孤独にご飯食べてる」のはホント。父は俳優の松重豊さんで、松重さんといえば「孤独のグルメ」。音楽好きもホント。それがあっての「半蔵門のラジオ局」、つまり東京FM受験失敗説を山里さんは唱えているのだが、これはウソ。ニッポン放送とTBSラジオを受けて、TBSラジオに入社した。
スマホやパソコンでラジオが聞ける「ラジコ(Radiko)」がスタートして10年。人気は復活しているとはいえ、父の活躍するテレビの世界に比べて地味さは否定できないラジオ。松重さんがなぜ目指したのか。現場で感じるラジオの魅力とは。そんなことを聞きに行った。
ふわっとした動機で受けたアナウンサー試験は全敗
松重さん、最初からラジオ局を目指していたわけではないという。
立教大学映像身体学科時代はYouTubeサークルを立ち上げ、映像コンクールに応募したり、YouTube動画を撮ったりと、映像中心の日々。ところが大学3年の春、2歳上の姉が入った映像関係の会社が大変な長時間労働職場だったことから、「これは仕事にしたくないな」と思うようになった。
サークル仲間と方向性が合わなくなったことなどもあって家にばかりいたところ、親から言われたのが「アナウンサーを目指しては」。ふわっとしたその話から、アナウンサースクールへ。楽しかったが、そもそもアナウンサーになりたいという強い動機があるわけでなく、秋から始まった採用試験は落ちまくる。
中途半端さは自覚していたものの、現実に落とされれば自尊心が傷つく。キー局すべて不採用と決まった1月から、テレビを一切見る気がしなくなった。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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